「安全」と「危険」:危険とは?

「危険とはなんなんだろう?」


労働安全衛生を考える上で、

「安全」と「危険」の意味、定義を知ることは大切です。

前に「安全」の定義を話したので、今回は「危険」の意味について

考えていきましょう。


「危険」の意味を辞書で調べると、

・あぶないこと

・生命や身体の損害、災害が生じること

とされています。

危険と聞くと、「危なくて、すぐ災害が起きてしまう」

って思いがちじゃないですか?

まあ、ほとんどの人がそう感じていますよね。


一方、英語では日本語の「危険」に当てはまる言葉として、

・デンジャー

・リスク

・ハザード

・ベリル

など、状況に応じた言葉があって、

意味もそれぞれ違って、使い分けをしています。

英語って言いながら、カタカナで書いていますけど 汗

これを日本語に訳すと、すべて「危険」と一括りにされちゃうんです。


また、安全の意味は「危険でないこと」と一般的に広がっているので、

・「安全じゃない」=「危険」

・「危険じゃない」=「安全」

といった、2択の世界になってしまいます。

いわゆる「0」か「1」のデジタル的な捉え方になっています。


「危険」にも度合いがある


実際には、危険と言っても、

・すぐ災害が起きる場合

・危険ではあるけれど、すぐには災害は起きない場合

など、いろいろな状況の違いがあるんです。

「危険」=「あぶなくて、すぐ災害が起きる」

という認識は改めてもらっていいと思います。


危険といっても、

・すぐに災害が起きる状態

・すぐには災害が起きない状態

など様々な状況がありますし、

安全にしても、

・災害が起きにくい

・下手をしたら災害に繋がるかもしれない

など違いがあります。

上の考えをアナログ的な見方と言えます。

例えば、ある事柄が「0~100」の数値の間のどこに、その危険があるのかを

見ていくことになります。


「危険」で見ずに「危険度合い」で判断する


「危険」で見ると、

「0」か「1」の2択のデジタル的な見方で判断してしまいます。

そうすると、危険でないものは安全となり、

災害が起きそうな状況に対して、安全対策を施さずに災害に繋がってしまう可能性を生んでしまいます。


しかし、先ほど説明したアナログ的な「危険度合い」を

「0~100」のどこにあるのかと見ていくと、その事柄の

危険がどこにあるのかよくわかるようになります。

20なのか、70なのか。


こうやって見ていくと、同じ危険と言われる状況でも、

災害が起きる可能性の差が分かりやすくなりませんか?

このように、一律に「危険」と捉えるのではなく、

アナログ的に、「危険度合い」を調べて対策していくことが大切になります。



コメント

このブログの人気の投稿

「安全」と「危険」:「安全」の定義を知ろう!!

労働安全衛生は経営者、従業員ともに大切な取り組みです